奈良公園の巨樹や広角風景では全天球映像によるVRが威力を発揮する。下の全天球ビュー(Omni-directional View)を含む映像はいずれも筆者撮影。

(The latest update: 2023年9月11日)
(The first upload: 2023年6月3日)
東大寺大仏殿
東大寺大仏殿(東大寺金堂)は天平宝字2年(758年)に完成したが治承4年(1181年)に平氏の焼き討ちにより焼失した後再建されたものの永禄10年(1567年)の戦火で再び焼失した。現在の建物は宝永6年(1709年)に落慶した(国宝)。現在の大仏殿は東西約57m、南北約50m、高さ約49mの世界最大の木造軸組建築である。この大仏殿の中に大仏(盧舎那仏)が安置されている。大仏殿の南東には鏡池があり全天球カメラビューによるVR(Virtual Reality)が効果的(2023年5月26日撮影)。
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南大門には下の写真(20161年11月3日撮影)のように多くの観光客や鹿がいるが、鏡池の東側の道(全天球カメラ撮影場所)の人通りは比較的少ない。

春日野園地
春日野園地は、東側に若草山、北西に東大寺大仏殿、西側に東大寺南大門で囲まれた公園(2023年5月26日撮影)。全天球ビューでは若草山がよく見える。
色々なイベントが開催されており、下の写真は2016年に開催されたなら国際映画祭のオープニングの様子。

若草山山頂
若草山(標高342m)の山頂に行くには、徒歩でハイキングコースを行く方法と車で山頂駐車場に行く方法とがある(駐車代無料,新若草山ドライブウェイ通行料往復530円)。ハイキングコースの展望所は下から一重目、二重目、三重目となる。正面奥の山頂には鶯塚古墳があって三重目より少し高い。三重目から見た場合の全天球ビューを示す(2023年5月26日撮影)。左に向けるとに生駒山が見える。
参考1: 二月堂から見た奈良市内。中央に東大寺大仏殿、遠方に生駒山が見える(2012年10月19日撮影)。

参考2: 奈良県庁の屋上から見た若草山。左手に東大寺大仏殿が見える(2015年3月27日撮影)。

春日大社境内のイチイガシ(一位樫)
春日大社境内には手軽に見ることのできる巨樹が多い。巨樹は通常のカメラに収まりきらず全天球カメラが威力を発揮する。”上の禰宜道”を南に行ったところにある奈良市指定文化財(天然記念物、昭和56年2月12日指定)の「イチイガシ」の巨樹。ビューポイントを上に向けると枝先を見ることができる(2023年6月3日撮影)。
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春日大社若宮大楠
春日大社の摂社、若宮社の大楠(2023年6月3日撮影)。説明書きの看板によれば標高24m、幹周が約11.5mあって、奈良県下で1、2を争う巨樹。
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飛火野
飛火野の大楠で、説明書きの看板によれば、1908年(明治48年)奈良県で開催された陸軍の大演習に際して飛火野で催された饗宴に明治天皇が臨席されその玉座跡に記念植樹された。樹高23.5m、幹周4.83mで3本のクスノキが1本の巨樹に見えている(2023年6月3日撮影)。
北側に明治天皇玉座跡の石碑がある(2023年6月3日撮影)。

飛火野東林中の楠(2023年6月3日撮影)。
飛火野の鹿園角切り場では秋に鹿の角切りが行われる。下の写真は鹿が動いたので勢子がひっくり返ったシーン(1979年筆者撮影)。

飛火野の北西に位置する奈良国立博物館では秋に正倉院展が開催される。下の写真は2017年の正倉院展(2017年11月10日、筆者撮影)。

宝蔵院流鎌槍発祥之地
宝蔵院流槍術は宮本武蔵との戦いで広く一般に知られているがその流祖宝蔵院覚禅坊(~1607年)は南都興福寺の学侶でありながら刀術とともに槍の修練に努め十文字鎌槍を創めた。宝蔵院は興福寺子院の1つで中世末以来この地にありその跡地が帝国奈良博物館(現在の奈良国立博物館)構内に組み込まれた。右方向へ回すと奥になら仏像館が見える(なら仏像館は旧帝国奈良博物館本館として昭和44年 (1969年)に重要文化財に指定された)。
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興福寺
興福寺の起源は中臣(藤原)鎌足夫人の鏡大王によって建てられた山背寺でその後大和国高市郡厩坂に移され(厩坂寺)、和銅3年(710年)の平城遷都に合わせて平城京左京3条7坊に移され興福寺と呼ばれるようになった。治承4年(1181年)平氏による焼き討ちによって大半の建物が焼失したがその後再建された。有名な五重塔の北側には東金堂、西側には中金堂があり全天球ビューで見渡すことができる(2023年5月26日撮影)。
荒池方面から興福寺を見ると、興福寺が池に映りその景観もなかなか風情がある(2023年6月9日撮影)。

登大路園地
登大路園地は興福寺の境内に隣接する公園。鹿が歩く姿を見ることができる(2023年5月26日撮影)。
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猿沢池
猿沢池は天平21年(749年)に造成されたと言われている。猿沢池は興福寺の南側に位置し猿沢池の南側から興福寺を北に見る奈良らしい風景を全天球ビューで見ることができる(2023年5月26日撮影)。
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高円山から見た大和三山
藤原京(持統8(694)年遷都)を囲む天香具山(152m)、畝傍山(198m)、耳成山(139m)の大和三山を高円山中腹の展望台から見ることができる(中央盆地部分)。
